COLUMN コラム
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玄関を整えると、暮らしの流れが変わる。

外から帰ってきて、靴を脱ぎ、バッグを置き、上着を掛ける。

毎日繰り返す何気ない動作も、振り返ってみると、家族それぞれに決まった習慣があるものです。

玄関は、外と家の中をつなぐ場所。外で過ごしていた時間から、家の中で過ごす時間へと気持ちを切り替える場所でもあります。

だからこそ、玄関を考えるときには、広さや収納量だけでなく、家に帰ってからどのように過ごし始めるのかにも目を向けてみたいものです。

帰ってきたときの「置き場所」を考える

玄関に持ち込むものは、靴だけではありません。

バッグや上着、傘、鍵、子どもの外遊び道具など、家族の暮らし方によって必要なものはさまざまです。

例えば、帰宅してすぐにバッグを置ける棚や、上着を掛けられるスペースがあれば、荷物を持ったまま家の中を移動せずに済みます。

ここで大切なのは、収納をたくさん設けることよりも、使う人の動きに合った位置に置き場所をつくること。

毎日使うものは取り出しやすく、帰宅後すぐにしまいたいものは玄関の近くに。何をどこに置くかを具体的に思い描くことで、無理なく片付けられる玄関に近づきます。

 

玄関の先にある暮らしまで考える

玄関から室内へと続く動線にも、暮らしやすさのヒントがあります。

帰宅して手を洗う、上着を着替える、リビングでひと息つく。家に入ってからの流れは、家族によって少しずつ違います。

例えば、玄関近くに手洗いスペースを設けることで、帰宅してすぐに手を洗える間取りも考えられます。

また、上着をリビングに持ち込みたくない場合は、玄関から室内へ入る途中に収納を設ける方法もあります。

玄関とその先の空間をひと続きに捉えることで、家族の習慣に合った間取りが見えてきます。家に入ってから、どこへ向かい、どのように過ごすのか。そこまで思い描くことが、毎日の使いやすさにつながります。

 

限られた広さを、心地よく使う

京都の住宅地では、敷地の形や周囲の建物との関係から、玄関に十分な広さを確保しにくいこともあります。

そんなときは、面積を広げることだけでなく、限られた空間をどう使うかという視点も大切です。

例えば、壁面を利用して収納をまとめたり、玄関の一角にベンチを設けたり。ベンチがあれば、靴を履くときに腰掛けられるほか、荷物を一時的に置く場所としても役立ちます。

また、収納の扉が開く向きや、靴を脱ぎ履きするスペースの取り方によっても、出入りのしやすさは変わります。

広さだけでは測れない使いやすさを、配置や寸法の工夫から考えていく。限られた敷地だからこそ、日々の動作に目を向けた丁寧な計画が大切になります。

玄関から始まる、心地よい暮らし

外から帰ってきたとき、必要なものが自然と収まり、次の動作へと無理なく移れる。そんな玄関は、家の中で過ごす時間へと気持ちをつなぐ、心地よい入口になります。

家づくりでは、リビングやキッチンなど、長く過ごす場所に目が向きがちです。けれど、毎日必ず通る玄関にも、家族らしい暮らし方を映してみる。

家に帰るたびに通る場所だからこそ、その小さな使いやすさを大切にしたいものです。

著者松岡 大玄 更新日: 2026年11月5日

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