コンセントは「数」より「使う場所」。 暮らしを想像して考える、家のコンセント計画
家づくりを考えるとき、間取りや収納、キッチンやお風呂など、目に入りやすいものに意識が向きがちです。
その一方で、意外と後回しになりやすいもののひとつが「コンセント」。
暮らし始めてみると、「ここにあったらよかった」「もう少し使いやすい場所だったら」と感じることもあるかもしれません。
小さな設備だからこそ、つい最後に考えてしまうコンセントですが、実際の暮らしを思い浮かべてみると、意外と考えることがありそうです。
今回は、そんなコンセントについて、少し考えてみたいと思います。

コンセントは、数だけで決めなくてもいい
「コンセントは多いほうが便利そう」と考えることもあるかもしれません。
もちろん、必要な場所にあることは大切です。
でも、たくさん付けたからといって、すべてを使うとは限りません。
実際にはほとんど使わない場所がある一方で、よく使う場所では「もう少し近くにあればよかった」と感じることも。
大切なのは、いくつ付けるかだけではなく、どこで使うのかを考えることなのかもしれません。
「そこで何をする?」を思い浮かべる
コンセントの位置を決めるとき、図面を見ながら「ここに一つ、ここにも一つ」と考えることもできます。
でも、その前に少しだけ、暮らしの場面を想像してみる。
ソファに座ったとき、スマートフォンはどこに置くだろう。
ダイニングで子どもが宿題をするとしたら、どこで電源を取るだろう。
掃除機は、どこに置くだろう。
そんなふうに考えていくと、図面の中の小さな記号が、実際の暮らしの中の場所として見えてきます。

家具を置いたあとに、どんな風景になる?
コンセントは、家具の位置によって使いやすさも変わります。
テレビボードやソファ、ベッド、デスクなどを置いたとき、どこに人が座るのか。そこから何が見えるのか。コンセントやコードが視界に入りすぎないか。
「ここにあると便利」というだけでなく、家具を置いたあとの風景まで想像してみる。
そうすると、平面図の中にある記号が、少しずつ暮らしの風景に変わっていきます。
今の暮らしと、少し先の暮らし
家を建てるとき、何年先の暮らしまで完璧に想像することはできません。
子どもが成長すれば、使う部屋も変わります。暮らし方が変われば、必要な家電や過ごす場所も変わっていくかもしれません。
だからこそ、すべてを先回りするのではなく、「今の暮らし」と「少し先の暮らし」を思い浮かべてみる。
今は使わなくても、将来使うかもしれない場所。
便利そうに見えても、実際にはあまり使わないかもしれない場所。
そんなことも含めて考えながら、必要なところに必要なものを置いていくことが、暮らしに合ったコンセント計画につながるのだと思います。
コンセントから、暮らしを考える
コンセントは、家の中ではとても小さな存在です。
けれど、どこに付けるのかを考えていくと、その家でどんなふうに暮らしたいのかが、少し見えてきます。
どこでスマートフォンを充電するのか。どこで本を読むのか。どこで子どもが宿題をするのか。
コンセントを考えることは、家の中でどんなふうに暮らしたいのかを考えることなのかもしれません。
「ここにあると便利」だけではなく、「ここで過ごしたい」と思える場所を思い浮かべながら。
そんな小さな想像を重ねることから、住まいのかたちも少しずつ決まっていくのだと思います。
