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同じ家で、それぞれの時間を。

家族で暮らしていると、いつも同じことをしているわけではありません。
誰かがキッチンで料理をしている横で、子どもは遊んでいる。
ソファでは本を読んでいる人がいて、別の場所ではテレビの音が聞こえてくる。
それぞれが違うことをしているけれど、同じ家にいる。
そんな時間を過ごしていると、ときどき「音」が心地よく感じることがあります。
キッチンから聞こえる食器の音。
子どもが遊ぶ声や足音。
本のページをめくる音や、テレビから聞こえてくる小さな笑い声。
ひとつひとつは何気ない音なのに、それらが重なって聞こえてくると、
「今日もみんな、それぞれの時間を過ごしているんだな」と感じる。
私自身も、家の中でそんな瞬間を心地よく感じることがあります。
家族が同じことをしていなくても、
それぞれの場所で、それぞれの時間を過ごしている。
でも、完全に離れているわけではなくて、
声や物音を通して、なんとなくお互いの存在がわかる。
そんな距離感が、家族で暮らす心地よさなのかもしれません。
家づくりというと、家族が集まる場所や、暮らしやすい動線など、目に見えることを考えることが多いけれど。
もしかすると、そこで
どんな音が聞こえるのか。
どんな気配を感じながら過ごすのか。
そんなことを想像してみるのも、住まいを考えるひとつのきっかけになるのかもしれません。
同じ家で、それぞれの時間を過ごす。
そこに聞こえてくる何気ない音も、
いつか家族の暮らしを思い出す、大切な風景になっていくのかもしれません。