松岡 大玄
京町屋の簾
京町屋のリノベーション計画にて使用する簾の打合せにチョコっと寄って来ました。
今回は、和の庭園に繋がる窓に掛ける簾を吟味。
簾の種類も多きく分けて4種類(葭の太さや色が違う)あり価格も若干違いますが、今回は蒲芯代萩という簾をチョイスしました。
京町屋の街並みには格子や簾が良く合いますが、意匠的、情緒的な部分だけではなく、夏の日射を遮り、窓と簾の間を風が通り抜ける事による涼しさにも繋がる先人の知恵です。
夏を快適に過ごすには、日差しの日射遮蔽が大切です。それも、カーテンやブラインド等の内部設備ではなく、外部ルーバーや簾・オーニング等の外部設備で設けるのが一番効果的であります。(パッシブ設計の数値的にも)
簾の耐久性は、日のあたり方や方位の関係もありますが、長くて概ね10年程度ですが、傷んだ部分の修理も可能ですので、意外と経済的です。
また、一般的な掃出し窓(H2000m)に使う簾は、それ自体の重さにより10年間でおおよそ25㎝程度下に伸びるので計画寸法はその伸びる長さを考慮し決める事も必要です。
上記簾だけでなく、垂木間に簾を掛ける吊り手(吊木)を大工に作って頂き、いざ設置となります。
皆さん、効果抜群ですので、是非お試し下さい。