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ドイツ発祥のパッシブハウス

松岡 大玄 自己紹介へ
2011/02/20(日) 松岡大玄すべて

賛助会員でもある、パッシブハウスジャパン設立一周年記念大会に参加してきました。

 パッシブハウスとは、ドイツ・パッシブハウス研究所が定義した省エネ住宅の基準で、年間の暖房負荷と冷房負荷がそれぞれ15kWh / ㎡以下、家電を含む年間一次エネルギー消費量が120kWh / ㎡以下、50パスカルの加圧および減圧時の平均漏気回数が0.6回以下(C値で0.2~0.3回 / 時程度)の条件で、ドイツ・パッシブハウス研究所が認定を行った住宅の事であります。

(ただし、パッシブハウス研究所が定義した120kWh / ㎡は、家電製品の消費量約70kWh / ㎡を含んでいるため、実際の消費量は50kWh /  ㎡程度です。)

現在日本の住宅で見受けられる、「エコ」や「クリーン」といった曖昧なキャッチフレーズでは無く、緻密な計算を基に住宅1㎡あたりに対する年間一次エネルギーの消費量を算出し、住まいの快適性・CO2削減・コストパフォーマンス(費用対効果)という「3つの両立」を図った世界トップレベルの省エネ基準で表されたものです。

 ただ、日本にも国土交通省が定める次世代省エネ基準というものがあり、更に年間150棟以上を供給する大手業者には、次世代省エネ基準より10%一次エネルギー消費量の削減を義務化されたトップランナー基準というものがあります。

しかし、その数値をEUと日本で比べるてみると、日本の省エネレベルの低さに驚かされます。

 

0kWh / ㎡ (カーボンニュートラル)= イギリスでは2016年以降の新築住宅はすべてこの数値をクリアすると予告しています。

40kWh / ㎡ = ドイツで住宅ローンの金利優遇が受けられ、パッシブハウスの基準を満たされている可能性が高い。

50kWh / ㎡ = アイルランドで建築費への補助金が受けられる。

75kWh / ㎡ = 2011年以降のEUの新築住宅の省エネレベルに適合。

118kWh / ㎡ = やっと出てきました。 2009年以降の国土交通省トップランナー基準。

 

もちろん、数値が低い程住宅の燃費が良いという事であり、EUにおける2011年以降の最低基準より、日本のトップ基準のほうが甘いということです。

なぜ、日本の政府や官僚は、EUのように高い目標を示さないのか。

短い工期で大量に住宅を造りだすパワービルダーやハウスメーカーへのご配慮なのか?、住宅の平均寿命を押し下げるような性能の悪い建材を作り続ける建材メーカーへのご配慮なのか?、住む国民の事は二の次三の次といった感じです。

まるで「御主もなかなかの悪じゃのー」の悪代官と越後屋状態。

 

日本の環境技術や物創りは世界トップレベルであり、とりわけヒートポンプエアコンなどはCOP=6といった世界が羨むような高性能商品を作りだす国なのに、住宅の断熱性能に関しては世界基準のボトムレベルというのが実情です。ただ、高温多湿で冬は寒い日本の環境で、この様な世界基準の断熱性能を得るにはそれなりのコストが掛かり、それに加え高い断熱性能よりローコストの住宅や、家の広さ・設備の充実を優先する住宅購入者の意識の問題などもあり、住宅会社の相当な努力がなければ、パッシブハウスも限られた人だけの住宅になってしまいます。 

 

 

ドイツのサッシメーカーPazen社とパッシブハウス・ジャパンのコラボレ―ジョンにより、国産のスギ材を使用し高性能トリプルガラスを使った木製窓。  サッシ全体のU値が0.95W / ㎡K(コンクリートの壁で1.57mの厚みと同等)というあり得ない性能とこの美しさ! 

 

私の隣にいる方がパッシブハウスジャパンを率いる代表理事の森みわ先生。
国立大学院在籍中にドイツへ国費留学し、ドイツStuttgart大学建築学部にて学位取得。ドイツやアイルランドで多くの設計プロジェクトを経験され、本国のパッシブハウス研究所より公認を得て、日本でパッシブハウスの普及に尽力されておられます。

ドイツ大使館を、ドイツの厳しい法律と日本の建築基準法の両方を満たす要求で設計されたそうです。 

御本人といえば全く欲というものがが無く、純粋に日本の住宅を変えようと頑張っておられ、本当に素晴らし方です。

著書、世界基準の「いい家」を建てる を是非読んで見てください。

 

 鎌倉で建てられたパッシブハウスのオーナー様曰く、今年の冬は暖房を一切使用していないと笑顔で話されていました。  マジですか?

驚きました。

 

京都 自然素材 注文住宅
           

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